<特集>私のまち ―出水― その8

 出水市内の指定文化財 その2


出水市内の指定文化財の第2弾です。

上場遺跡  場所は上場小学校グラウンド横の小丘で、かなり前から石鏃などが採取され、古い時代の遺跡があるだろうと思われていましたが、昭和40年、当時の出水高校教員の努力によって発見されました。
昭和41年〜49年にかけての調査で、日本初の旧石器時代の住居跡が2ヶ所、さらに2万年前とされるボラストーンという狩猟具も発見され、とても話題になりました。さらに上場独特の上場技法と呼ばれる、石器製作技術があったことも解明されました。
現在、この遺跡は埋め戻され見ることは出来ません。
三十六歌仙絵扁額  平安時代中期、藤原公任が万葉集以後の主な歌人36人を選び、その歌人の歌から数首ずつ選んで「三十六人選」を編みました。この36人の歌人のことを「三十六歌仙」といいます。
歌仙の肖像を描いたものを歌仙絵といい、当初は巻物仕立てでしたが、室町時代には扁額の形式となりました。扁額とは、歌仙の姿を描いて和歌を書き添えたものを言い、神社に奉納することが流行となっていました。
市指定文化財となっている愛宕神社の歌仙絵は、薩州島津家第六代義虎が、1577年に奉納したものです。現在は、市立図書館2階、市立歴史民俗資料館で保存されています。
児請絵巻  この絵巻の原図は、島津の玉里文庫にあったもの(現在鹿大図書館蔵)を昭和7年に模写したもので、出水小学校に保管していたものを歴史民俗資料館に展示したものです。昌巖が1638年の春、島原の乱から凱旋した時、兵児訓育のために創始したといわれているのが、「児請」の制度です。
「児請」は出水郷の一大年中行事として、ばつ松まで行なわれていたようです。明治維新後はなくなりましたが、昌巖の二百五十年祭にあたる大正六年に再現され、さらに没後三百三十三年にあたる2000年には、「出水麓まつり」で83年ぶりに再現されました。
軍役高帳  薩摩藩には、各郷村の根本資料として、各郷村成立時より幕末に至るまで、三種類の資料が、各御仮屋に大事に保管されていました。
軍役高帳・検地帳・宗門改帳の三種類であり、軍役高帳は郷士の所有持高を示します。検地帳は検地の度に、百姓の家族構成、耕作地、耕作高を表します。宗門改帳は5年ごとに行なわれた全住民の宗旨を調べたもので、現在の戸籍の代わりとなったものです。本来はキリスト教(薩摩では一向宗も)信者を発見する役割で始められたものだそうです。
出水の軍役高帳は他郷とは比較にならないほど、量質ともに多く残されていて、出水の近世史の研究には欠かせない史料となっています。昌巖が地頭職を子の有盛に譲るまで高帳の記入は持高と当主名だけの簡単なものでしたが、有盛になった以降、高帳の記入は同世帯の男子全員が登録され複雑なものになりました。なお1657年、野田、長島が独立して、郷となり、出水郷は八ヶ外城になり、以後高帳は麓と八ヶ外城は別冊となり、慶応3年(1867年)の八十八番まで続きます。現在は、市立図書館で保存されています。
出水市仮屋門  江戸時代、島津義弘が出水で隠居しようとして、帖佐にあった門をここに移転したものだと伝えられています。義弘の移住は庄内の乱などによって難しかったようで実現されませんでしたが、門はそのまま残されたそうです。 仮屋門
仮屋門
出水の大楠  この大楠は根まわり17メートル、高さ12メートル余りで、樹齢1300年といわれています。今から1300年昔、幸媛という美しい娘がいました。ある日、唐船で渡って来た鴨雅彦という青年が幸媛の父を頼り宿を求めてきました。親子はその青年を快くもてなし、幸媛と雅彦はいつしか愛し合うようになったそうです。その頃、この地を司る沖田の稲置が権勢を振るっていて、幸媛に思いを焦し、自分の職を盾に邪魔者の雅彦をこの地から追放してしまいました。二人は為す術もなく嘆き悲しみ、幸媛は別れの際に楠の実を二つ取り出し、一つは自分の門口に蒔き、もう一つを雅彦に手渡して、この楠の実が芽生えたらお互いを思い出しましょうと、泣く泣く別れることになったそうです。雅彦の植えた楠は蒲生の八幡神社の大楠になったといわれています。 出水の大楠
出水の大楠
ヒノタノシダ  紫尾山系樋之谷から定ノ段に至る渓谷は、シダ植物の宝庫といわれ、出水市一体に約200種類のシダが繁茂しています。
発見された新種は、ヒノタニシダ、シビカナワラビ、シビイヌワラビ、ムラサキベニシダ、アリシビイヌワラビ、メズラシクマワラビ、シビイワヘゴの七種類に達し、ヒノタニシダは、昭和13年出水市樋之谷で発見されました。その後の調査で、樋之谷、定ノ段、流合、小原、湯川内、の各地から、紫尾温泉付近まで分布していることが判明し、立木の伐採などによっての絶滅を防ぐため保護林の維持管理に努めているとのことです。

出水市内の指定文化財 その1

文化財の種類・所在地などは観光のページ、または出水マップ「歴史と文化財」をご覧下さい。

参考資料 ”出水の文化財(史跡と文化財 改)”

閉じる
ttt02イメージ







Country net communication